26歳のときから現場所長を任され、清須 JCT や愛知万博、市街地における電線の地中化工事など、
これまで多くの土木工事を監督してきた現場代理人。
現場監督の仕事は、要件の書かれた紙と図面からスタートします。その紙をベースに、現場を自分の目でみて、知識や経験を総動員して完成形を頭の中にイメージして、工事計画をつくります。次に、その計画を元に実現できる協力会社さんを探して、打ち合わせをしながら、現場が工期中スムーズに動くように工程表を組み上げていく。
とにかく最初に仕事を受けたときの、「無事に工事が終わらせられるのか」という緊張感はものすごいです。そのプレッシャーを感じながら、現場のチームで話し合って軌道修正しながら、ときに周りに助言を求めながら、工事を進めていきます。最終的に、無事に工事が完成したときに得られる達成感やプレッシャーからの開放感は、この仕事の一番の魅力ではないでしょうか。
自分が描いた構想に沿って工事が進んで、ものができてくるというのは、やりがいですよね。東海建設は、自分から相談すれば色々と応えてくれる環境ではありますが、会社から現場に対して横入れしてこないので、現場でトラブルがなければ、自由な裁量で仕事をやらせてもらえますね。現場には、直行直帰する場合もあるので、そうなると会社には会議で戻るくらいであとは現場にでて、ものをつくる仕事に打ち込める環境です。
私は若いときに、自分の裁量で仕事がしたい、先輩社員たちにも負けたくないという思いが強かったので、早くに現場代理人になりたいと思っていました。現場代理人とは、現場のリーダーを務める人を指します。自分の裁量で、協力会社を選んだり、工程表をつくったり、施主さんに報告したり、予実管理したりするなど、社長の代わりに現場を取りまとめる代表者という役割です。
土木の仕事は、現場ごとに条件が違いますから、未経験の仕事がどうしても発生します。また施主さんは電力会社だったり、行政だったりするので、彼らから信頼を獲得するというか、対等に話をできるようになるためにも、常に新しい知識を学ばなければいけません。
私は、早く現場を指揮できるようになりたかったので、同僚はもちろん、別の会社の現場代理人や職人さんたちとしっかりコミュニケーションをとり仲良くなって、とにかく話を聞いて吸収するように意識して学んでいきましたね。また、代理人は、現場のお金のやりくりを全部自分でやるので、若いうちから先輩社員に頼んで工事予算を見せてもらって、自分でできるよう勉強する努力をしていました。その結果、26歳ごろには、代理人として独り立ちさせてもらえるようになりました。
人には、それぞれ性格があるので、性格に合った仕事の教え方を意識していますね。その人にとって、できないことを無理に言っても、すぐにできるようにはならないので、「ちょっとここまでやらせてみよう」というのを繰り返し、得手不得手を理解しながら、教えていくようにしています。
また、強く言い過ぎると、相手は萎縮してしまって、本来の能力を発揮できないので、私の性格に若い子を合わせるのではなく、彼らが能力を最大限発揮できるように考えながら接していますね。もちろん、仕事でやってるので、ダメなことに対しては、ダメだとはっきり伝えることもありますが。
若い子の成長というのは、楽しいですよね。はじめは「任せて大丈夫かな」と不安に思ってお願いするんですけど、それがだんだんと当たり前にできるようになり、彼ら自身の自信にもつながっていく。彼ら自身が成長していく様をみているのは本当におもしろいなと思いますね。
だいぶ前の話にはなりますが、大きな自社ビルがあって、資本金もしっかりして、転勤がなく地元で働ける会社という点に魅力を感じて決めました。